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現代文の要約問題で得点アップを狙える3つの方法

まず、大前提として「文章の読解力」は必須の技術です。これが身についていないと作者の意図が十分に理解できない事になってしまうからです。実は、これは簡単に身につける事が出来るので、こちらの記事を読んでおいてください。

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そもそも本文を要約するとは?

現代文の記述問題の解答法として、多くの受験生が教わるのは「本文の要点をまとめる」ことです。

文章をしっかりと読んで、筆者の主張や重要な部分を見つける。そしてそれを自分の言葉で簡潔に表現するという方法が基本とされています。

答え方はなるべく本文の表現をそのまま使わないようにし、自分の言葉でまとめることが推奨されることが多いです。

この解答法の要点は、「文章の大意を理解し、それを正確に再現する」ことに重きを置いています。しかし、ここには大きな落とし穴があります。

それは、筆者の主張をただ機械的に写し取ってしまうこと。これにより、解答がつぎはぎだらけで曖昧になり、採点者に意図が伝わりにくい文になってしまいます。

実は、単に本文を要約するだけでは、高得点を狙うには不十分です。採点者は、受験生が文章を深く理解し、筆者の意図を自分の解釈でどれだけ的確に伝えられるかを評価しているからです。

ポイントメモ

そのため、表面的な内容を要約するだけでなく、「筆者が何を言いたいのか」「なぜそれを言うのか」という理由を掘り下げることがかなり重要です。

さらに、解答には「具体的な言葉の選び方」や「表現の工夫」も必要に。採点者にわかりやすく、論理的に自分の意見を伝えるために、文のつながりや、理由付けを強調することで、記述問題の解答がより説得力のあるものになるからです。

一般的な方法効果的な方法
文章の要点を取り出し、簡潔にまとめることを重視する要約に加え、筆者の意図や背景まで深く考察し、根拠や理由を明確にする
要約方法一般的な方法と効果的な方法の比較

それでは各項目を詳しく説明します。

表面的な要約では不足:深い理解を促す手法と訓練方法

多くの受験生が犯しがちなミスは、文章の表面にある情報だけをそのまま取り出し、自分の言葉に言い換えたつもりになっていることにあります。

これでは、深く掘り下げた考察や、論理的な思考が反映されにくく、結果として得点が伸び悩むことになってしまいます。

僕の経験上、現代文の要約問題で高得点を取るためには、単に文章をまとめるのではなく、筆者の考えや意図を推測し、それを裏付ける根拠を自分の言葉で述べる訓練が効果的です。

例えば、筆者がなぜその主張をしたのか、その背景にはどんな価値観や考えが潜んでいるのかを意識的に探るトレーニング。これをやると、文章全体の意味がより立体的に見えてきて、表現する力も自然と向上します。

僕が記述問題を要約する時にやっていた訓練はこんな感じです。

要約問題得点アップのための3つのポイント
  • 要約+推論訓練
  • 論理的つながりを意識する訓練
  • 採点者を意識した表現訓練

まず、本文の要点をまとめた後に「なぜ筆者はこの主張をしているのか?」と自問し、背後にある考えや理由を考察する。こうすることで、ただの要約から一歩進み、筆者の意図を深掘りできるようになります。

次に、要点を自分の言葉で述べる際、前後の文章との論理的なつながりを意識する事。慣用句や比喩を使って、より説得力のある表現にすることも効果的です。

これにより、解答に自然な流れが生まれ、採点者にとっても理解しやすくなります。

最後に、採点者がどのような答えを期待しているのかを意識し、解答を作成することも重要です。抽象的な表現を避け、具体的な例やデータを使って説明すると、より説得力が増します。

では、各訓練法を詳しく説明します。

❶ 要約+推論訓練方法

ある評論文では、表面的には環境問題について述べているように見えましたが、実際には社会全体の無関心に対する批判が含まれていました。

すると、単に「環境問題についての考え」と要約するだけではなく、「なぜ筆者は無関心に対して強い批判をしているのか」という点を掘り下げることで、より深い考察が可能になりました。

筆者の意図を推論する訓練方法としては、次のようなステップを踏むと良いと思います。

STEP1
要点抽出の後に意図を考察する

まずは、本文の重要な箇所やキーワードを抽出し、それを自分なりに整理します。その後、「なぜ筆者はこれを言いたいのか?」「筆者が伝えたかった根本的なテーマは何か?」といった質問を自分に投げかけ、意図を推論する訓練を積みます。このように意図を探ることで、文章が単なる情報の羅列ではなく、強いメッセージを持つものとして捉えられるようになります。

STEP2
意図を明確にした後に再要約する

筆者の意図が推論できたら、それをもとに再度、要約を行います。たとえば、筆者がなぜその意見に固執しているのか、その意図や背景を含めて記述することで、より豊かで説得力のある表現が可能になります。すると、文章の流れも自然と論理的に整理され、採点者に好印象を与えます。

STEP3
意図に対する自分の考えを盛り込む

最後に、筆者の意図に対して自分の考えや見解を補足します。単なる解答に留まらず、自分の視点を加えることで、解答が一層深みを持ちます。こうすることで解答に個性が生まれ、採点者に自分の理解力や思考力をアピールすることが出来たと思います。

❷ 論理的つながりを意識する訓練

僕が回答を作る時は、記述の論理的つながりを意識するために、まず自分の解答を読み返し、一文一文が互いにどうつながっているかを確認することが効果的でした。

特に、「だから」「したがって」「しかし」「一方で」などの接続詞をうまく使うことで、解答にメリハリがつき、採点者にとっても理解しやすくなります。文章全体が滑らかに流れ、意図が明確に伝わりやすくなります。

この「論理的つながりを意識する訓練」を強化するには、以下の方法を実践するのがおすすめです。

STEP1
接続詞を意識的に使う練習

解答を作成する際、各文の間に明確な論理的なつながりがあるかを確認します。ポイントは、接続詞。接続詞を上手に使うことで、文同士の関係性がより明確になるからです。「だから」「しかし」「その結果」などの接続詞を意識的に取り入れて、意味の変化や発展を強調すると、解答全体に流れを持たせられます。

STEP2
段落ごとの役割を意識する訓練

段落ごとに論点を設定し、その中で一貫したテーマや流れを持たせることが効果的でした。例えば、最初の段落では筆者の主張を述べ、次の段落ではその背景を説明。さらにその次では筆者の結論に至る理由を述べるようにすると、採点者は自然に内容を理解しやすくなります。

STEP3
論理構造を意識して書き直す練習

書いた解答を読み返し、文同士のつながりが不自然でないか、論理が飛んでいないかをチェックします。もしも文のつながりが曖昧な場合は、再度書き直してみます。僕の経験では、このプロセスを繰り返すことで、徐々に論理的な文章を書く力が身につきました。

❸ 採点者を意識した表現訓練:高得点を狙うための独自のアプローチ

採点者に対して明確で説得力のある表現をするためには、ただ正しい答えを導き出すだけでは不十分。採点者が解答を読み、納得できるような論理的かつ具体的な説明力が求められます。

なぜなら、採点者は多くの答案を短時間で評価するため、解答が曖昧だったり論理の流れが不明確であれば、その意図を汲み取るのが難しくなるのです。

多くの受験生が、文章の内容を理解しているにもかかわらず、伝える力が不足しているために得点を逃してしまうのはこのためです。

僕の経験では、採点者を意識して書くときには、まず「相手が何を求めているか」を考えることが鍵です。例えば、ただ結論を述べるだけでなく、その結論に至った理由を詳細に説明し、さらに具体例や事実を挙げて根拠を明確にすることが大切。

こうすると、採点者は「この解答者はしっかりと理解している」と感じ、自然に高評価を与えやすくなります。また、慣用句や形容詞を使って、感情を込めた表現を心がけることで、文章が生き生きとし、採点者の印象にも残りやすくなります。

STEP1
答えを説明するだけでなく、理由を徹底的に深掘りする

単に「こう思います」と答えるのではなく、「なぜそう思うのか」を自分自身に問いかけ、論理的に答えられるよう繰り返し訓練します。採点者がその理由に納得できるよう、具体的な事実や数字を挙げると、説得力が一層高まります。

STEP2
文章のリズムと論理的な流れを意識して訓練する

答えを書く際に、文章が単調にならないよう、リズムや論理の流れを工夫すると良いです。慣用句や副詞、形容詞を適度に挿入しながら、柔らかさと説得力を両立させた表現を目指します。例えば、「まさに」「一方で」「具体的には」といった言葉を使って論理を繋げると採点者に理解されやすくなります。

STEP3
採点者が一目で理解できる構造を意識して書く

長文の記述では、最初に結論を提示し、その後に理由や根拠を示すという流れを徹底します。これにより、採点者は「まずは何を言いたいのか」がすぐに理解でき、その後の説明がよりスムーズに頭に入ります。

要約問題回答方法まとめ

このように、現代文の記述問題では、表面的な要約を超えて、筆者の意図を深く理解し、それを論理的に説明する力が求められます。しかし、これら方法を繰り返し訓練することで、文章全体がより鮮やかに浮かび上がり、理解力と表現力の両方が鍛えられる用になります。確実に得点力がアップするはずです。

本文要約の得点力を上げる3つの訓練方法
  1. 要約+推論訓練
    一般的な解答法は、本文の要点をただまとめるだけにとどまりがちです。しかし、これでは深い理解が示されず、採点者には伝わりません。筆者の意図を深く掘り下げ、なぜその結論に至ったのかを示すことで、より高評価を得ることができます。
  2. 論理的つながりを意識する訓練
    次に、要点を自分の言葉で述べる際、前後の文章との論理的なつながりを意識する事。慣用句や比喩を使って、より説得力のある表現にすることも効果的です。これにより、解答に自然な流れが生まれ、採点者にとっても理解しやすくなります。
  3. 採点者を意識した表現訓練
    最後に、採点者がどのような答えを期待しているのかを意識し、解答を作成することも重要だ。抽象的な表現を避け、具体的な例やデータを使って説明すると、より説得力が増す。
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Zニキ

Zニキ

受験時代に偏差値を38から68まで上げた経験をブログにしています。